あの頃の、男の子のはなし

あの頃の僕たちは好奇心とくすぐったい気持ちで出来ていました。 思春期の思い出を綴るエッセイです

自分の身は自分で、、、

 年間痴漢の被害に会う女性ってどれくらいいるんですかね?性犯罪を心底憎いと思っている僕は痴漢にあったというか襲われた事があります。

僕が小4の時、親が夏休みに「子供だけで行く北海道キャンプツアー」みたいなものに行かせてくれました。各地から小学校高学年の子供が集まり、それを大学生の人が引率すると言う確か朝日小学生新聞かなんかに広告が載ってたんだと思いますけど。

キャンプなので大勢いる子供たちを班分けします、そして3~5班ごとに一人大学生の引率がつくわけですが、初めての北海道旅行で興奮していた僕は なぜか班長に立候補し、そして選ばれました。班のメンバーは全員僕より年上だったのですがそれでもものすごく使命感が沸いていたのを覚えています。

しかし、班のメンバーの中に一人変わった男の子がいて、少しも班の作業を手伝いません、そのうち班の女子たちから「班長なんだからアンタなんとか しなさいよ」と責められるようになり、それならとその子の仕事を肩代わりしつつなるべくその子も作業に加われるように配慮もしました。 そしてその子と二 人で炊飯用の薪になる枯れ枝を集めてテントに帰ってきて二人きりになったので「もうちょっとちゃんとやりなよ、じゃないとみんなに嫌われちゃうよ」と諭す ように言うと突然

「やっと僕のお嫁さんが見つかった!!」

と言いながら僕の上に覆いかぶさってきたのです。とにかく混乱していたので細かい事は覚えていないのですが、僕を押さえつけてキスしてこようとするのに対して一生懸命抵抗して最後には巴投げみたいな感じで頭の上方に投げ飛ばしたと思います。

ガキ大将だったのでケンカとかは多少自信あったのですが、まさか襲われるなんて事を考えた事も無かった僕はそれからしばらく心の中で何があったの か消化するまで時間がかかりました。その後もその子は女の子のテントに砂を投げ入れたりしてずいぶんと手間をかけさせてくれましたが、また襲ってくること はありませんでした。

それ以来何故か「いざとなったら自分の身は自分で守らなきゃ」と強く思うようになりましたが、ただ思うだけで特に強くはなってはおりません。

それでもキャンプをした北海道の夜空は映画に出てくるような満点の星空で、今でもあの星空を思い出して「いつかまた見てみたい」と思うことがあります。行って良かったと思っています。